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エリック・マーティン インタビュー。30年ぶりに帰ってきたロックンロールの原点

  • 執筆者の写真: チキンジョージ
    チキンジョージ
  • 8月9日
  • 読了時間: 5分
エリックマーティンと児島進(チキンジョージオーナー)
エリックマーティンと児島進(チキンジョージオーナー)

1996年、阪神・淡路大震災の復興支援として、MR.BIGはチキンジョージでチャリティー・アコースティックライブ「KOBE AID」を開催した。500人の招待枠に5万通を超える応募が寄せられ、会場に入れなかった多くのファンが壁に耳を当てて演奏を聴いたという、伝説の夜である。

それから30年。2026年5月14日、エリック・マーティンは「BIG Night - HEY MAN 2026 - 特別公演 “Acoustic BIG Night”」で、再びチキンジョージのステージに立った。ライブを終えたばかりのエリックに、30年前の記憶と、この場所への思いを聞いた。



今夜は素晴らしいライブをありがとうございました。本当に感動しました。


エリック

まず、今この場で、どうしても伝えたいことがあるんだ。 30年前、MR.BIGとしてチキンジョージでライブをやったあの日は、僕たちにとって本当に特別な夜だった。 あんなに感情があふれるライブって、そうそうないんだよ。 その後、僕たちの活動はどんどん大きくなって、もっと大きな会場で演奏するようになった。 だから、どうしてすぐに戻って来られなかったのか、自分でもよく分からないんだ。 でも、一つだけ間違いなく言えることがある。 その後どんなインタビューを受けても、僕たちは必ずチキンジョージの話をしていたんだ。 雑誌でも、新聞でも、本当にいつもね。



本当に?


エリック

もちろんさ。 あの夜は、僕たちにとって本当に大きな出来事だった。 本当に美しい時間だったしね。 それに、あのライブのおかげで僕たちのことをもっと知ってくれた人もたくさんいたと思う。 あれほど人の心を動かす夜って、なかなかないよ。 自然で、飾りがなくて、どこかスピリチュアルな空気が流れていた。 会場のお客さんも泣いていたし、僕たちもそうだった。 本当に心と心がつながった瞬間だったんだ。 あれは今でも忘れられないよ。 その後も何年も何年も、日本でインタビューを受けるたびに 「日本で一番印象に残っていることは?」 って聞かれた。 そのたびに僕たちは必ず 「チキンジョージ。」 って答えていたんだ。 いつも最初に出てくる答えだった。 だって、僕たちにとって初めてのチャリティーライブだったからね。 震災のあと、ああいうライブをやったのも初めてだった。 だから、本当に人生の中でも大きな出来事だったんだよ。


1996年、阪神・淡路大震災後のチャリティーライブでは、会場はいくらでも選べたと思います。それでもチキンジョージを選び、そして今回また戻って来てくださった理由を教えてください。


エリック

本当はね、もしMR.BIGがまだ活動していたら、30周年も4人でこのステージに立ちたかった。 それが一番よかった。 でも2025年2月にMR.BIGはフェアウェルを迎えた。 だから今は、僕がMR.BIGを代表してここに来ているっていう気持ちなんだ。 それに今夜のライブ、本当に良かったよ。 音もすごく良かったし、すごく気持ちよく演奏できた。 映像もたくさん残るだろうし、またチキンジョージをたくさんの人に知ってもらえると思う。 ライブハウスを続けるのがどれだけ大変か、それはよく分かってる。 でも今日のライブは本当に最高だった。 新聞にも載るといいし、またみんながチキンジョージのことを話してくれたらうれしいね。


改めてお聞きします。なぜチキンジョージだったのでしょうか。


エリック

それはね、僕たちをロックンロールの原点に戻してくれる場所だからなんだ。 若い頃は、みんなこういうライブハウスで育った。 ビリーも、パットも、ポールも、そして僕もね。 特に僕とビリーは年長組だから。 だから今日は、まるで地元に帰ってライブをやってるような気分だった。 そんな場所なんだよ。 僕たちはずっと、こういうクラブで演奏してきた。 だからチキンジョージは特別なんだ。

それと、もう一つ理由がある。 震災のあと、神戸の素晴らしいライブハウスが大きな被害を受けたって話を僕たちも聞いた。 本当に胸が痛かったよ。

「ロックンロールの仲間たちの場所が壊れてしまった。」

そんな気持ちだった。 神戸では誰もが知っている、本当にクールなライブハウスだったからね。 そして一年後に復活したって聞いて、「これは絶対に戻らなきゃ。」 そう思ったんだ。



チキンジョージは小さなライブハウスですが、また帰って来てくださることを願っています。


エリック

もちろん戻ってくるよ。 絶対だ。 今日のライブ、本当に最高だった。 バンドも良かったし、お客さんも最高だった。 会場はすごくいい空気だった。 ああいう雰囲気、大好きなんだ。 もちろん、また来るよ。 それにさ、 僕はフェアウェルツアーなんてやらないからね(笑)。



チキンジョージは今年45周年を迎えました。45周年のお祝いメッセージを書いていただけますか。


エリック

もちろん。 「Happy 45th Anniversary」だね。 ……あれ? “Anniversary”ってどう綴るんだっけ(笑)。 こんな言葉、しばらく書いてなかったから忘れちゃったよ。


壁に書いて頂いた昔のサインは覚えていますか。


エリック

もちろん覚えてるよ。 そんなの忘れるわけないじゃないか(笑)。


チキンジョージの壁に描かれてあるMR.BIGのサイン
チキンジョージの壁に描かれてあるMR.BIGのサイン

インタビュワー / 上野 雅子





約束を果たしに、エリックが再びチキンジョージへ


「絶対に、また戻ってくるよ」

このインタビューでそう語ったエリック・マーティンが、早くもその約束を果たしに帰ってくる。

2026年12月3日、エリック初の公式ドキュメンタリー映画『KIZUNA』のワールド・プレミアがチキンジョージで開催される。本人も来日し、上映後にはトークとアコースティック・ミニライブを行う予定だ。映画は一般公開に先駆け、物語の始まりの地である神戸で世界最速上映される。

30年ぶりの再会から、わずか半年。かつて「ロックンロールの仲間」と呼んだ場所へ。そして、再び戻ってくると誓った場所へ。約束を果たしに、エリック・マーティンがもう一度、チキンジョージのステージに立つ。





45周年記念書籍『おい!チキンジョージ』


チキンジョージの歴史を振り返る特別な一冊が登場しました。

1980年の開業から今日まで、多くのミュージシャンやファンに支えられてきたライブハウスの軌跡と、そこに集った人々の思い出を収録。1996年に行われたMR.BIGのチャリティー・ライブをはじめ、チキンジョージの歴史に刻まれた数々のエピソードが詰まっています。



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