糀のある生活vol.2
- こうじや京作

- 2023年10月1日
- 読了時間: 3分

〈祭り糀の季節です〉
暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったもので、やっと暑さも落ち着いてきましたね。暑い夏を乗り越えホッとしたのも束の間、京作では秋は祭り糀の時期です。神様に糀から造ったあまざけを奉納するため、糀を使ってくださるお客様がかつてはたくさんいらっしゃいました。「この時期は糀を切らさないように」と言いながら父が糀の仕込みをしていたことを思い出します。今となってはそんなお客様も減ってしまいましたが、それでも一年の農作物の収穫に感謝し、収穫した米を原料とした糀からあまざけを造り奉納することは欠かせないものです。
毎年来てくださるお客様の中には、「神様には箸で掬えるくらい濃いあまざけやないと」と言う方、「うちの氏神様には糀だけで造ったあまざけを奉納するんよ」など各神社や氏子さんのこだわりがつまっているようです。そもそもあまざけの起源は、古墳時代まで遡り『日本書紀」』に登場するほど古く、昔から神様に奉納したり天皇に献上するものだったようです。江戸時代には“あまざけ売り″が登場し庶民に親しまれるようになり、夏には夏バテ防止の栄養ドリンクとして飲まれていたそう。なので俳句であまざけは夏の季語になっています。 そんなあまざけですが、実は2種類あるということをご存知でしょうか。ひとつは糀から造るノンアルコールのあまざけと、もう一つは酒粕に砂糖を加え作った甘酒です。京作では糀から造るノンアルコールのあまざけを造っていますので、こちらのあまざけのお話を。あまざけ造りには欠かせない米糀は多くの酵素を作り出し、米のデンプンやタンパク質を分解し甘みやうまみを生み出します。さらにたくさんのビタミンも含まれるためあまざけは〝飲む点滴″とも言われるほどです。造り方は、お粥を炊きそこに糀を加えます。常に60℃ぐらいを保ちながら、時折混ぜて発酵を促し7〜8時間程かけて造ります。 近年、あまざけが体に良いと注目されスーパー等でも常時置かれるようになりましたね。あまざけは、少しずつ毎日摂取することが健康のために良いと言われています。毎日、あまざけを飲んだりお料理に取り入れたりされるお客様は、「お通じが良くなって身体の調子がいいの!」と仰います。それもそのはず。糀の酵素には、腸内環境を整えてくれる働きがあるのです。腸には免疫細胞が集中しており、免疫機能の7割を腸が担っているのです。腸内環境が整えば免疫力も高まり身体の調子が良くなるのも頷けます。また、糀の酵素が生み出す多くのビタミンは皮膚の代謝を促す効果があります。体の中から潤いを与えてくれるので、冬には肌などの乾燥を感じることがなくあまざけの効果を実感します。あまざけは飲むだけではなく、砂糖代わりとしてお料理やお菓子作りに使えます。そんなあまざけを使ったレシピはまた回を重ねながらご紹介していこうと考えていますのでお楽しみに! 暑さも落ち着き食欲が増す季節。食欲の秋ですね!ご飯を食べる前にはまず、少しでいいのであまざけを飲んで腸内環境を整えましょう!ぜひお試しあれ。次回も糀に纏わるお話をさせていただきますので、どうぞお付き合いくださいませ。
こうじや京作十五代目 髙木 紗央里



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